ランニング探偵事務所は浮気調査・素行調査に特化した総合探偵事務所|尼崎・伊丹・西宮・芦屋・神戸

尼崎のランニング探偵事務所
 
06-6423-7521

離婚時に必要な「年金分割」。概要と注意点を解説!

離婚の際に話し合わなければならないことは山ほどありますが、ぜひ忘れてほしくないのが「年金分割」です。夫がサラリーマンで妻が専業主婦の場合、厚生年金保険料の支払い記録は夫側に偏っているため、そのままでは老後における妻の年金受給額は微々たるものになってしまう可能性があります。そこで、年金記録を分け合うことで老後の受給額を調節することができます。ここでは、年金分割の概要と手続きの手順を解説します。

 

離婚時に必要な「年金分割」とは

年金分割とは

年金分割とは、離婚などをしたときに、一定の条件下で婚姻期間中の厚生年金記録を元夫婦で分割することができる制度です。

なぜ年金分割をするべきかというと、一般的に、給料が多いほうに厚生年金保険料の支払い記録が偏っているからです。例えば、元夫がサラリーマンとして働き、元妻は専業主婦だとします。年金分割をしなければ、元妻には婚姻中の厚生年金記録がないため、子育てや家事を負担したにもかかわらず年金の受給額が減ってしまいます。

そこで、年金分割で厚生年金記録を分けることで、老後に受給できる年金の額を増やすことができるのです。

 

年金分割の対象になる年金、ならない年金

実は、婚姻中の年金記録全体を分割することはできません。

年金制度を簡単に説明すると、3階建ての構造になっており、1階部分は基礎年金である国民年金、2階部分は国民年金基金や厚生年金など、3階部分は確定給付企業年金や旧共済年金の職域部分などになっています。

基本的に、1階部分の国民年金は誰しも加入し、保険料を支払うものですが、これは対象分割になりません。年金分割できる範囲は、その一部に限られているのです。

 

年金分割の対象になる年金

年金分割の対象は「厚生年金」と「旧共済年金(平成27年10月から厚生年金に一元化)」です。

1階部分は、基本的に全国民が加入するものですが、2階部分については、加入できる年金の種類が職業形態により異なり、厚生年金に加入できるのは、サラリーマンや公務員、私立学校職員などだけです。

そのため、年金分割をできるのは、夫婦の少なくとも片方が企業勤めの場合などに限られます。夫が自営業で自らは専業主婦の場合や夫婦両方が自営業者の場合はそもそも厚生年金に加入していないので、年金分割をすることはできません。

 

年金分割の対象にならない年金

厚生年金のほかに、全国民に加入義務のある国民年金(基礎年金)、自営業者が加入できる国民年金基金、サラリーマンなどが加入できる確定給付企業年金、企業型確定拠出年金などがあります。しかし、これらは年金分割の対象ではありません。

 

年金分割の手続き方法

基本的に、年金分割をするには当事者で按分割合について合意し、年金事務所などで手続きすることが必要です。しかし、平成20年4月1日以後の3号被保険者期間における厚生年金記録を分ける「3号分割」の場合は、相手の合意なしで手続きができます。

 

合意分割

合意分割は基本的な年金分割の方法です。当事者で話し合って按分割合を決めます。

合意分割の条件は、婚姻期間中の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)があること、当事者双方の合意または裁判手続きで按分割合が決めてあること、請求期限内であることです。

以下に手続きの方法を簡単に説明します。

 

①年金分割のための情報提供通知書を手に入れる。

まず、年金事務所などに必要書類とともに「年金分割のための情報提供請求書」を提出し、「年金分割のための情報提供通知書」を取得します。必要書類は(1)年金手帳,国民年金手帳または基礎年金番号通知書、(2)戸籍謄本です。この手続きは一人で行えます。「年金分割のための情報提供請求書」はウェブサイトからダウンロードして郵送することが可能です。情報提供請求手続きから情報提供通知書が届くまでの時間は、1週間~1ヶ月が目安です。

 

②年金受給額の増減を把握

年金分割でいくら受給額が増減するのか、しっかりと確認しましょう。50歳未満のときは自分で概算するしかありませんが、50歳以上のとき、または障害年金を受けているときは年金見込み額照会を行うことができます。年金分割のための情報提供請求書に照会欄があるので、「希望する」に〇をつけましょう。後日送られてくる「年金分割を行った場合の年金見込額のお知らせ」で確認できます。

 

③按分割合の合意

手続きの中でもっとも大変なのが按分割合の合意です。ここでは、相手がなかなか協力してくれない、両者が希望の按分割合を主張して譲らない、などの問題が起きがちです。合意の方法は以下の方法に限られているので注意しましょう。

・合意書を両当事者またはそれぞれの代理人が年金事務所に合意書を持参する

・公証人役場で公正証書を作成する

・公証人役場で私署証書を認証してもらう

・裁判所の調停や審判で調停調書もしくは審判書・確定証明書をもらう

④年金事務所で「標準報酬改定請求書」を提出。

双方が合意したら、必要書類を添えて「標準報酬改定請求書」を提出します。標準報酬改定請求書はウェブサイトからダウンロード可能です。

⑤「標準報酬改定通知書」を受領する

年金分割が受理されると、両当事者に「標準報酬改定通知書」が届きます。

 

3号分割

年金分割のもう一の方法が3号分割です。

前述したように、按分割合を決めて合意をするには骨が折れます。特に、専業主婦(主夫)は自分の働きを認められにくく、元配偶者に合意をしてもらえない、合意しても非常に小さな割合しか分けてもらえないというケースが多々あります。そんな専業主婦(主夫)を助けるのが3号分割です。

3号分割は当事者双方の合意を必要としません。そのため、第3号被保険者である元専業主婦が手続きを行えば、1人で年金分割ができます。

3号分割の条件は、婚姻期間中に平成20年4月1日以後の第3号被保険者期間に厚生年金記録があること、分割請求期限を経過していないことです。手続きは、分割を受けたい側の当事者が年金事務所等で「年金分割の標準報酬改定請求」を行えば完了します。

 

手続きの場所と必要なもの

さて、手続きの手順を把握したら、手続きできる場所と必要なものを把握して、効率的に年金分割を完了しましょう。

 

 手続きができる場所・機関

年金分割のための情報提供請求書の取得と標準報酬改定請求書の提出は、年金記録を取り扱っている各役所や機関で行います。

ややこしいことに、2号被保険者として厚生年金を収めている人たち(厚生年金被保険者)はさらに、第1号から第4号にカテゴリー分けされ、その記録はそれぞれ別の機関が管理しています。

しかし、平成27年10月1日に被用者年金が一元化されたため、以下の役所・機関ならどこでも手続きができるようになったのであまり気にする必要はありません。

 

・年金事務所・年金相談センター

・各国家公務員共済組合・国家公務員共済組合連合会年金部

・各地方公務員共済組合・全国市町村職員共済組合連合会・地方公務員共済組合連合会

・日本私立学校振興・共済事業団共済事業本部

 

手続きに必要なもの

合意分割の場合、情報通知書の請求手続きのときに必要なものは基本的に(1)請求者の年金手帳または基礎年金番号通知書(2)戸籍謄本です。

標準報酬改定請求のときに必要なものは上記に加え、年金分割を明らかにできる書類と請求者の本人確認が必要です。

 

年金分割の注意点

年金分割は、一般的に離婚前に行う方がスムーズです。

年金分割は離婚から2年以内に行わなければならないので、離婚後に行うと請求できる時間が短縮されてしまいます。さらに、離婚後は別居するなどして相手と顔を合わせる機会が少なくなり、按分割合についての話し合いがなかなか進みません。また、離婚後年金手続きの合意を得る前に相手が死亡してしまった場合、年金分割も、遺族年金の受給もできなくなる可能性があります。

ただし、離婚後のほうが冷静に話し合えそうという場合は、離婚後に少し間をおいてからのほうが良いかもしれません。

 

年金分割請求の期限

分割請求の期限は原則として離婚から2年以内と定められています。

もう少し細かく説明すると、①離婚をした日、②婚姻の取り消しをした日、③事実婚関係にある人が国民年金第3号被保険者資格を喪失し、事実婚関係が解消したと認められる日の翌日から2年以内です。

按分割合の合意を得た後に当事者の一方が死亡した場合は、請求期限が死亡日から1ヶ月以内になってしまうので注意しましょう。

 

 年金分割の対象となる期間

年金分割の対象となる年金記録の期間は、婚姻成立時から離婚成立時までです。事実婚の期間がある場合、事実婚期間と法律婚期間の両方が対象です。

 

まとめ

いざ離婚するとなると、やらなければいけないことが次から次へと湧いてきて、多くの時間を取られます。また、別れたいと思っている相手と一緒に作業すると、精神的にも疲弊してしまいます。

できるだけスムーズに解決するためには、事前の準備は大切です。この記事を参考に離婚の手続きを進め、できるだけ早く平穏な生活を取り戻しましょう。